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台湾死亡遊戯 -其の参-

【台湾】

正式名称は「中華民国」。人口約2,400万人、国土面積は36,193㎢で九州とほぼ同程度の大きさ。台湾最高峰の「玉山」の標高は3,952mで富士山よりも高い。台湾出身の有名人には、ジュディ・オング、テレサ・テン、ビビアン・スーなどがいる。「世界のホームラン王」王貞治は生まれも育ちも日本だが、国籍は台湾。ビリヤードが国技並に盛んであり、世界最強の国の一つとされる。

台湾の玄関口「台湾桃園国際空港」から台北市内のホテルまではタクシーで約40分。福岡空港から台湾へ来ていた私は、東京から来るカラコさんよりも一足先に到着していたので、先にホテルへチェックインしました。部屋はキレイで申し分ありませんでしたが、なぜかバスルームが全面ガラス張りで、外から丸見え状態であったので、「なるほど」と1人頷きながらベッドに腰を降ろしました。

1日目。
カラコさんもホテルに到着し、我々は意気揚々と街へ繰り出しました。カラコさんが両替をしたいと言うので、出がけにホテルのフロントで両替をしようとしたところ、「ウチよりも、近くのSOGO(デパート)の方がレートが良いですよ」と教えられました。自己の利益よりも他人を思いやるフロントの方の対応に、台湾人の民度の高さを実感しました。

両替後、我々はセブンイレブンで缶ビールを買い、散歩がてらホテル周辺をウロついていると、高架下でスケボーをしている二人組を発見しました。生粋のスケーターであるカラコさんがこれを見過ごすはずもなく、近くでじっと見ていると、彼らから「やりたいのか?」と話しかけて来ました。私はレザーのNew Balance(当時の私の勝負シューズ)だったので遠慮しましたが、カラコさんは待ってましたと言わんばかりに板を借りて滑り始めました。私は、異国の地で東京をレペゼンしているカラコさんを暫く見守りながら、英語が堪能な2人の台湾人の青年と話をしていました。

30分ほど滑ってカラコさんの気が済んだところで、我々は彼らにお礼を言い、高架下を後にしました。別れ際に握手をする際、彼らはもちろんスケーターがやる、手の先っちょの方だけを使ってやる「あの」握手をしてこようとしましたが、私はそれを遮り、無理やりビジネスマンスタイルでがっちり握手をして彼らに別れを告げました。

「台湾の人は気持ちがいいなあ」と思いながら、我々は地下鉄に乗って、その日ろみちゃんと合流する予定である「士林(しりん)夜市」へ向かいました。地下鉄に乗る際、台湾マスターの私は「台湾の地下鉄は飲食厳禁」であるというルールを心得ていたので、数本目の缶ビールを飲んでいるカラコさんにビールを捨てるよう注意しましたが、全く意に介さず、そのまま地下鉄に乗りました。民度の高い台湾人を前にしても郷に従わないスタイルのカラコさんを見て「全く恥ずかしいやつである」と思いましたが、法律どころか憲法にも従わない彼が、郷などという曖昧なルールに従うはずもないと思い直しました。

夜市に到着し、いよいよ2ヶ月ぶりにろみちゃんとの再開を目前に控えた私は、これが1人だったらどうなってた事か、と、つくづくカラコさんを招聘した判断は間違っていなかったと感じていました。そもそもお店以外で会う事自体が初めてであり、それがいきなり海外であるのだから、否が応にも気持ちが高まります。

程なくして、ろみちゃんが到着しました。青のトレーナーにヨガパンツという出で立ちで現れた彼女は、化物語の月火ちゃんの言葉を借りて言えば「プラチナかわいい」姿で私の前に降臨しました。無類のヨガパンツ好きである私は、人知れず軽くテンパりながら夜市の中心部へ歩き出しました。

夜市では、顔ほどもある大きさのフライドチキンを食べ歩きしたり、屋台でビールを飲みながら牡蠣入りオムレツを食べたり、景品がほぼ日本のアニメキャラ人形しかない輪投げをしたりと、お手本通りの夜市歩きを満喫しました。ろみちゃんも終始楽しそうにしていて、私が台湾に来る前に思い描いていた通りの光景がまさに現実なっているという感じであり、もし私が当時Instagramをやっていたとしたら、インスタ映えする夜市の写真を背景に、「台湾初夜!!文句無しに100点!!!!」という、10イイねは手堅い投稿をキメていたであろうと事は想像に難くありません。

2日目。
お昼前に起床した私は、例のバスルームでシャワーを浴びていました。初めは、ガラス張り部分のカーテンを締めていましたが、カラコさんはまだ寝ていて起きる気配も無いので、思い切ってカーテンを全開にしてみました。すると、ちょうど自分の足元に、何も知らずに寝ているカラコさんが見える状態になります。私は謎の征服感に包まれながら、鼻歌全開で自分の股間を洗いました。

シャワーを浴びた後、カラコさんを起こそうとしましたが、彼は全く起きようとしません。その日はろみちゃんと台北市内のお寺を見に行く約束があったので、私は仕方なく1人でお寺へ向かい、カラコさんとは後で合流する事にしました。

龍山寺は1738年創建の台北最古の寺院であり、仏教・道教・儒教・民間信仰などの神様が大小合わせて100以上も祀られているため「神様の百貨店」とも呼ばれています。(「技のデパート」こと舞の海関の決まり手が33種類なので、その約3倍に相当するという事になる。)

地下鉄「龍山寺駅」の前でろみちゃんと待ち合わせ、早速お寺へ入りました。昨日既に再開を果たしているとはいえ、思いがけず1対1で会う事になったので、私の頭は「これはデートなのか」という事で一杯になり、しばらくの間彼女を直視出来ませんでした。

寺院内は人で溢れかえっており、皆机の上に経本を開いてお経を唱えていました。予想を超えるお経の大合唱の迫力に、私は素直に感動しながらしばらくお経に聞き入りました。ろみちゃんも初めて見る光景だったようで、すごいすごいと言って写真を撮っていました。

その後、お寺の中をぐるっと一周して、線香をあげたりおみくじを引いたりしました。お寺を出る時、私はろみちゃんがかわいいと言って眺めていたお守りを二つ購入し、彼女にプレゼントしました。

お寺をあとにした我々は、近くにあるお店で台湾名物である牛肉麺を食べたのち、宿泊中のホテルの最寄駅でカラコさんと合流して、台北最古の問屋街「油化街」へ向かいました。

 

台湾死亡遊戯 -其の肆- へ続く

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